半月板損傷
バスケットボール、バレーボール、体操、サッカー、テニス、野球、スキーなどのスポーツで発生頻度が高い外傷です。
また、ラグビーやアメリカンフットボールなどのコンタクトスポーツ、格闘技でも多く発生しています。
半月板は膝内部の内側(内側半月板)と外側(外側半月板)に1枚ずつあります。
大腿骨と脛骨からなる関節の間に介在して膝の動きをスムーズにしたり、
膝関節の動き(屈曲・伸展、内旋・外旋)に際して膝関節を安定させたりするとともに、ジャンプなどの衝撃を分散させるクッション的な役割(衝撃吸収)を果たしています。
この半月板が、スポーツ活動などによって膝をひねったときにストレスでこすれてキズが付いたり、
損傷(断裂)することがあります。
半月板を損傷すると膝関節の腫れ・痛み・発赤(皮膚が赤くなるコト)や運動制限(膝が曲げられないコト)が発生します。
膝をひねるようなあらゆる場面で起こりますが、ほとんどはスポーツ活動中に発生しています。
例えば、
片足で床を滑ったとき、
横から膝にタックルされたとき、
ジャンプ着地時に膝にひねりが加わったときなどに発生します。
また、
水泳の平泳ぎでも起こりえます、平泳ぎで起こるのは膝に繰り返しのひねりの力が加わるためでありからです。
ランニングなどの単純な動作でも徐々に半月板が摩耗して起こります。
特に怖いのが、半月板を単独で損傷するよりも、
前十字靱帯や内側側副靱帯の損傷を併発しやすく(約6割)、関節軟骨の損傷を伴うこともあり、注意を要します。
また逆に、前十字靱帯単独損傷の後遺症で膝に緩みが生じ、それが誘因となって半月板を損傷するケースも多く見られます。
急性症状、つまり“ガツン”と1回の急激なストレスによって受傷したばかりのときは、
痛みが主症状であり、いわゆる奥歯に物が挟まったような痛みや、膝を伸ばすときに一瞬引っかかるような違和感(キャッチング)が常にあります。
断裂部位が大きく、関節内に半月板の一部が嵌入したケースでは、関節がある角度から伸展できない状態(ロッキング症状)となり、
激痛及び可動域制限が起こり、歩行ができなくなるケースもあります。
慢性化すると関節炎が起こりやすく、
膝関節に水や血がたまる水腫や血腫を合併します。
さらに長期化すると、患側を無意識でかばうために大腿四頭筋が弱り始めたり、
断裂した半月板がめくれて大腿骨や脛骨の関節の軟骨を傷つけ、骨を変形させる(変形性膝関節症)原因になる可能性もあります。
膝への痛みを感じたら是非相談を!!
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オスグット・シュラッター病(成長痛)
オスグット・シュラッター病とは、サッカー、バスケットボール、野球などのランニングやジャンプの多いスポーツを行う小学校高学年から中学・高校生にかけて多く発症する、成長期特有の膝の成長障害です。
太ももの筋肉(大腿四頭筋)の柔軟性低下や、骨の成長に筋肉の成長が追いつかず、常に筋肉が引っ張られた緊張状態を招いた結果、そのストレスがすねの骨(脛骨粗面)を牽引するために起こります。
症状は、すねの骨が腫れてくることが特徴的で、腫れの部分を押すと痛みがあります。膝を曲げる・正座で座る・階段を昇るなどの日常動作や、スポーツ時の走る・ジャンプするなどの運動時に痛みが発生します。
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